陸羽線に乗って冬の山形・宮城を横断【2021.03北日本旅行】 #2
こんにちは、三鷹です。
今回は備忘録的旅行記事の続きです。最初からご覧になりたい方は次のurlからどうぞ。
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今回は二日目を振り返ります。この日の出発地は酒田、目的地は奥羽山脈を越えた仙台でした。奥の細道を逆から辿っていくようなルートで進んでいきます。
最初に乗るのは羽越本線のGV-E400系。こちらは2019年にデビューしたディーゼルで発電する電気式気動車で、JR東日本のニューフェイスです。現在は新潟地区、および秋田地区で運用されているようで、今後の顔にもなるのでしょうか。個人的には随分イカツい顔だなあという印象を受けました。ローカル線はもっと可愛い顔の方が似合う気がします。オヂサン、下のキハ110系チャンの方がずっと可愛くて馴染みあると思うナ!
余目駅からは陸羽西線に乗り換え。陸羽西線は山形県余目と新庄を結ぶ路線で、松尾芭蕉の奥の細道のルート及び最上川に沿って走ることから「奥の細道最上川ライン」とも呼ばれます。東京さくらトラムよりはまだ馴染のあるネーミングかもしれません。名前に関してはえちごトキめき鉄道妙高はねうまラインが一番インパクト強いですね、こいつに至っては正式名称ですし。前々から高田を訪れたいと思っていたので是非一度乗りたいものです。
陸羽西線は最上川沿いの渓谷の間を縫うように進み、辺り一面が一気に雪景色へと変わっていきました。反対に酒田市街はほとんど積雪がなく、何の不自由もなく過ごせていたので良いコントラストとなっていました。陸羽西線は深緑と最上川の対比が顕著な夏や、紅葉の生える秋が印象的ですが、雪や霞で全体的に白みがかかっているため、風光明媚な渓谷を強調している冬も悪くないなという印象を受けました。そう思えないのは私の乏しい撮影技術によるものです。皆さんの素晴らしい補完能力でエモエモにしてください。
新庄駅に着いたのは11時のこと。新庄駅は頭端式ホームが4本、向かい合うように並んでいる変わった構造をしています。これは山形方面のレールは新幹線が通るため標準軌(1435mm)が使用されているのに対し、秋田方面は一般的な在来線で使用される狭軌(1067mm)が使用されていることに起因します。
新庄駅からは、宮城に住んでいる友人の車で移動しました。彼は社会人で私よりずっと年上で忙しいはずなのに私の3倍は日本各地を旅する魔人です。
東に進むにつれ雪はますます深くなっていき、最初に赴いたのは陸羽東線の堺田駅。この駅前は本州の分水嶺が見られる数少ないスポットであることで知られています。
分水嶺とは平たく言えば、川が流れ行き着く海を決定する境界線のことを指します。一般的には山の稜線に一致します。写真の左側が最上川となって日本海へと行き着く水で、右側が北上川となって太平洋に行き着く水となります。
辺りは非常に静かな場所で、川も静かに左右に分かれて流れていきます。こんな静かなところから行き着く先が太平洋と日本海の分岐点になっていること自体に示唆的なものを感じます。
堺田駅を出て次に訪れたのは鳴子温泉。鳴子温泉は東北地方の中でも指折りの名湯として知られます。同時にこけしの製造も盛んで、街中を歩くと温泉の匂いが漂い、こけしを模したデザインやシンボルがあちらこちらに見えたが印象的でした。次回訪れたときはちゃんと宿を取ってゆっくり滞在したいところです。
鳴子温泉には2つ共同浴場があり、今回訪れたのは鳴子・早稲田桟敷湯。この浴場は早稲田の理工学部生がボーリング調査の際に掘り当てた温泉が基となっており、浴場としては前衛的なデザインも早稲田の建築の方がデザインされたそうです。デザインを知らずに初めて建物を見た際に私は「あ、早稲田の人が建ててそう」と本気で感じたので、早稲田の方は親近感を覚えること間違いなしです。
私三鷹は下等遊民の傍ら早稲田の学生をやらせてもらっているので当然のように入らせて頂きました。早稲田生なので当然無料で入湯、という訳にもいかずちゃんとお金を払いましたが、500円で入れたので下等遊民に優しいお値段でした。中には早稲田ウィークリーなど聞き馴染みのある雑誌の記事もあり、本当に早稲田尽くしの浴場でした。早稲田生に是非お勧めのスポットです。
この後はそのまま仙台港へ向かい、太平洋フェリーに乗って北海道へと旅立ちますが、内容の区切りを考慮して今回はここまでにしようと思います。読んでいただきありがとうございました。
次回の記事はこちらです。
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